COLUMNコラム
「暖かい家」は目的じゃない。家づくりの本当の価値は“朝の15分”と“家族の機嫌”2026.02.11
こんばんは。
安曇野市の設計事務所兼工務店、ココチエ建築設計株式会社の矢倉です。
住宅の世界では、「高断熱・高気密」「HEAT20」「ZEH」といった性能の話がよく語られます。もちろん、それは住宅建築に携わる者としての責務です。寒い長野で家を建てる以上、性能の基準は当たり前に高くあるべきです。
ただ、私たちが本当にお伝えしたいのは――
暖かい家そのものが目的ではないということ。
その先にあるのは、
朝の15分の余裕と、
家族の機嫌が整う暮らしです。
性能はスペックではなく「心のゆとり」
多くの住宅会社は断熱性能の数値を競います。しかし住む人にとって大切なのは、数値ではなく体感です。
長野の冬の朝。布団から出るのがつらい。キッチンに立つのに気合がいる。廊下が寒くてトイレに行くのをためらう。
こうした小さな「我慢」は、知らないうちにストレスとして積み重なります。
SW工法の高断熱・高気密住宅は、この心理的なハードルを取り除きます。
朝、部屋と廊下の温度差がほとんどない。
お風呂上がりに子どもを急かさなくていい。
家のどこにいても同じ空気感。
この「寒さを意識しなくていい暮らし」こそが、性能の本当の価値です。
それは数字ではなく、心のゆとりとして現れます。
魔法瓶のような家がつくる、深い静寂
SW工法のもう一つの大きな特徴は遮音性です。
外の風の音、車の走行音、日常のざわめき。現代人の脳は常にノイズにさらされています。静けさは贅沢ではなく、回復のための環境です。
玄関を閉めた瞬間、空気が変わる。
外界の音が遠のき、室内に穏やかな静寂が広がる。
この感覚は、「整う家」の重要な要素です。
住まいが心のシェルターになる――それは強固な構造と高い気密性能があってこそ実現します。
見えない場所にこそ、誠実であること
私たちがこだわるのは、完成すると見えなくなる部分です。
長野の住宅で最大の敵は結露。壁の中で起きる結露は、建物の寿命と住む人の健康に直結します。
SW工法で採用される硬質ウレタンフォームは、35年間の無結露保証があります。これは単なる性能保証ではありません。
「建てた後に後悔させない」という約束です。
流行のデザインは年月とともに変わります。しかし、家の基礎体力――断熱・気密・耐久性は裏切りません。30年後に「この家でよかった」と思えるかどうかは、見えない部分で決まります。
長野の気候を知る工務店だからできる設計
私たちは安曇野という土地で家づくりをしています。冬の寒さ、朝晩の温度差、乾燥した空気。その厳しさを知っているからこそ、性能に妥協はできません。
SW工法は高性能な箱ですが、そこに設計士の視点を重ねることで、開放感や美しさを両立させます。
「性能を、美しく。」
それがココチエの設計思想です。
エアコン一台で家中が心地いい。
冬の朝でも室温が安定している。
実際の光熱費が抑えられる。
これは理論ではなく、暮らしのリアルです。
家づくりの本質は、家族の時間
暖かい家はゴールではありません。
家族の会話が増えること。
朝に余裕が生まれること。
子どもが笑って支度できること。
その積み重ねが、暮らしの質を変えていきます。
だから私たちは、性能を誇るのではなく、
**「その家でどんな時間が流れるか」**を設計します。
今朝、自宅で感じた空気のやわらかさ。
寒さを気にせず過ごせる安心感。
そんな何気ない心地よさこそが、家づくりの本当の価値だと思うのです。
暖かい家ではなく、
家族の機嫌が整う家を。
それが、私たちココチエの住まいづくりです。

