COLUMNコラム
お家を建てようと思った時にまずしっかり考える。住宅ローン。ココチエ一級建築士事務所。2025.05.25
安曇野市を拠点に注文住宅の設計・施工しています。
安曇野市の工務店で木造住宅の設計事務所をしているココチエ一級建築士事務所の矢倉です。このコラムでは少し皆様のお家づくりに関してお役に立てる知恵袋的な情報をお届けできればと思っています。よろしくお願い致します。
さて今回は、住宅ローンの金利。このところ金利が上がり始めています。お家づくりで大事な要素のひとつ住宅ローンについて、少しお知らせ致します。
日本の住宅ローン金利は、大きく分けて「変動金利」と「固定金利」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
1. 変動金利
- 特徴: 半年ごとに金利が見直されるのが一般的で、市場金利の動きに合わせて返済額が変動します。
- メリット:
- 借入当初の金利が固定金利よりも低い傾向にあります。
- 金利が低い状態が続けば、総返済額を抑えられます。
- デメリット:
- 金利が上昇すると、返済額が増えるリスクがあります。
- 「125%ルール」や「5年ルール」といった返済額の上昇を抑える仕組みがありますが、あくまで一時的なもので、金利上昇分が免除されるわけではありません。
- 現在の動向:
- 2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除し、2024年7月には政策金利が0.25%に引き上げられました。
- これに伴い、一部の金融機関で変動金利が引き上げられる動きが見られます。
- 2025年1月にはさらなる利上げが決定され、変動金利が上昇する可能性も指摘されています。
- しかし、依然として過去の水準と比較すると低い状態にあり、多くの金融機関で0.5%〜0.7%台の金利が適用されています。
2. 固定金利
- 特徴: 借入期間中の金利が固定されるため、返済額が変わりません。全期間固定金利と、一定期間(例:10年)だけ金利が固定される「固定期間選択型」があります。
- メリット:
- 返済額が確定するため、家計管理がしやすく、将来の返済計画が立てやすいです。
- 金利が上昇しても返済額は変わらないため、金利上昇リスクを懸念する人に向いています。
- デメリット:
- 変動金利よりも借入当初の金利が高い傾向にあります。
- 市場金利が低下しても、金利のメリットを享受できません。
- 現在の動向:
- 固定金利は長期金利(10年物国債金利)に影響を受けるため、長期金利の上昇に伴い、固定金利も上昇傾向にあります。
- 【フラット35】の2025年5月の最も多い金利は、借入期間21~35年、団信あり、自己資金10%以上の場合で1.820%です。
- 民間金融機関の全期間固定金利は、2.1%〜2.9%台前後で推移しています。
今後の金利予想
- 変動金利: 日銀の追加利上げは緩やかなペースで行われると予想されており、今後も変動金利は緩やかに上昇する可能性はありますが、劇的な上昇は考えにくいという見方もあります。
- 固定金利: 長期金利の動向次第ですが、今後も上昇する可能性が指摘されています。
どちらを選ぶべきか?
- 変動金利が向いている人:
- 借入当初の返済額を抑えたい人。
- 将来的に収入が増える見込みがある、または繰り上げ返済を積極的に行う予定がある人。
- 金利上昇リスクを許容できる人。
- 固定金利が向いている人:
- 将来の返済計画を安定させたい人。
- 金利上昇リスクを避けたい人。
- 収入が大きく変動する可能性がある人。
最終的な選択は、ご自身のライフプラン、家計状況、金利に対する考え方によって異なります。複数の金融機関の金利を比較検討し、シミュレーションを行うことが重要です。
住宅ローンは、借り入れる額ではなく、無理なく返せる額をしっかり検討して、返済計画を立てましょう。ファイナンシャルプランナーさんともこのお家づくりのタイミングでしっかり打合せ 相談に乗って頂くことをおススメ致します。
安曇野市のココチエ建築設計の事務所内でもファイナンシャル相談を受けて頂けます。
お気軽にご相談ください。


