COLUMNコラム
一戸建ての修繕積立金2023.02.21
こんにちは。
ミライエ建築工房の米山です。
今回は、一戸建ての住宅には
どのくらいの修繕費が必要になるのかと、
どれくらい積み立てしていった方がいいのか
についてお伝えしていきたいと思います。
✔︎60年住むことを前提として試算
家を建てる年齢も、
一生の長さも人によって違うので、
ここでは、35歳で家を建て95歳まで生きる
という前提のもとで考えていこうと思います。
まず必要となるのが
外壁や屋根などの外部塗装費用です。
では、これが約15年に1回のペースで
必要になるとして、
毎回その費用に150万円かかるとしたら、
生涯で3回ほどこの費用が必要となります。
つまり150万円×3回=450万円ですね。
また、30年〜35年後には、
キッチン・お風呂・洗面・トイレなどの
水周りもリニューアルすることになるでしょう。
それゆえ、これらのリフォーム費用も
計上しておかないといけないのですが、
おそらく、このタイミングで
床や壁などもリフォームすると考えられるので
これらの費用として、360万円ほどの予算を取っておきましょう。
さらに、忘れてはいけないのが家電にかかるお金です。
電化製品は基本10年ごとに故障するといわれており、
製品のクオリティもどんどん進化していくはずです。
なので、これらについても拾い出しておく必要があります。
まずはエアコンですね。
リビングと寝室に1台ずつ、計2台のエアコンがあるとします。
この場合、
リビングと寝室はずっと部屋を使い続けるので、
5回買い換えが必要ですね。
また、子供部屋にもエアコンを設置する場合、
子供たちは途中で家を出て行くので、
おそらく1回しか買い替える必要がない
可能性が高いのではないでしょうか。
となると、今後エアコンにかかるトータル費用は、
リビング用の価格を取付費も合わせて20万円、
それ以外の費用を10万円ずつと考えると、
20万円×5回+10万円×5回
=150万円ということになります。
子供部屋にもエアコンを設置した場合は
150万円 +10万円×2台×1回
=170万円となります。(子供部屋が2つある場合の計算です。)
では、続いては冷蔵庫と洗濯機です。
これらは、思っているより高いし、
間違いなくこれから先もずっと必要なモノなので、
しっかりと予算に組み込んでおくべきですね。
ということで、
冷蔵庫が25万円で洗濯機が15万円だとして、
(ドラム式 or 縦型+乾燥機の価格です)
10年ごとに買い換えるとしたら、
これらには合計で200万円ほど必要ですね。
このほか、テレビやパソコン、
レンジや掃除機、炊飯器などなど
細々した家電製品もありますが、
これらを合わせた分にも
10年ごとに20万円ぐらいかかるとして、
合計100万円の予算をみておきましょう。
いわゆる、これら全てを合わせた金額が、
生涯メンテナンス費用としてかかる
というわけですね。
足してみると1280万円です。
では、これらのお金は
今後60年の間で必要となるお金ですが、
できれば働けるうちに
このお金を貯めておきたいですよね。
歳をとり収入が減ったり、
あるいは、なくなったりした状態で、
大きなお金がまとまって出て行くのは、
精神的にもかなりしんどいですからね。
となると、高確率で
健康で働くことができるであろう
これから30年の間で、
これらのお金を貯めていかなければいけません。
つまり、1280万円÷30年=42.6666666万円
月に換算すると約3.5万円ずつは修繕費用として、
お金を置いていった方がいいということですね。
なんと、想像以上にお金が必要になってきますよね。
なので、
この積立資金のことも考えた上で、
毎月の返済金額を決める必要がある
というわけですね。
✔︎間取りづくりの重要性
そして最後に、
もう1つ大切な考え方について
お話したいと思います。
それは、将来増築の必要がある間取りづくりを
してはいけないということです。
将来、水回りも含めたリフォームの時、
増築までしなくてはいけないとなると、
さらに300万円〜500万円ほど
余分な出費が必要となるからです。
つまり、さらに毎月1万円以上の
お金を積み立てしていかないといけないか、
あるいは、大切な老後資金から
そのお金を捻出しなければいけなくなる
というわけです。
ということで、
間取りもお金も将来のことまで見据えた上で
計画していただけたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。