COLUMNコラム

断熱をしっかり考えたときに覚えておきたいHEAT20 ココチエ一級建築士事務所2025.04.17

松本市や安曇野市でデザイン住宅 注文住宅を設計・施工しています。
安曇野市の工務店 ココチエ一級建築士事務所の矢倉です。

今回は、HEAT20 G2レベルについて

HEAT20 G2レベルとは、一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会(HEAT20)が定める住宅の断熱性能に関する基準の一つです。

HEAT20 G2レベルの断熱性能

HEAT20では、住宅の断熱性能をG1、G2、G3の3つのグレードで評価しており、G2はその中でも高いレベルに位置づけられます。G2レベルの家は、以下の特徴を持つとされています(地域によって基準値が異なります):

  • 高い断熱性能: 外壁、屋根、床、窓などに高性能な断熱材や断熱サッシを使用することで、住宅全体の断熱性能を高めます。具体的には、外皮平均熱貫流率(UA値)という指標で評価され、G2レベルではより低いUA値が求められます。UA値が低いほど、熱が逃げにくく断熱性能が高いことを意味します。
  • 冬場の室温維持: 暖房をほとんど使用しなくても、冬場において室温を一定以上に保つことが目標とされています。具体的には、多くの地域で概ね13℃を下回らない性能が求められます。これにより、家の中の温度差が小さくなり、ヒートショックのリスクを軽減し、快適な室内環境を実現できます。
  • 省エネルギー性: 高い断熱性能により、冷暖房の効率が向上し、エネルギー消費量を大幅に削減できます。これは光熱費の節約につながります。

HEAT20 G2レベルの家を建てるメリット

  • 快適性の向上: 室内温度が安定し、冬暖かく夏涼しい快適な住環境を実現できます。
  • 健康的な暮らし: 温度差が少ないため、ヒートショックのリスクを低減し、住む人の健康維持に貢献します。
  • 省エネルギー・光熱費削減: 冷暖房費を抑え、経済的な負担を軽減できます。
  • 結露防止: 高い断熱性能は結露の発生を抑制し、カビやダニの繁殖を防ぎ、住宅の耐久性向上にもつながります。

HEAT20 G2レベルの家を建てるには

HEAT20 G2レベルの家を建てるためには、以下の点が重要になります。

  1. HEAT20 G2レベルの知識を持つ住宅会社を選ぶ: 実績があり、技術力の高い住宅会社に依頼することが重要です。モデルハウスなどで実際にG2レベルの住宅を体験してみるのも良いでしょう。
  2. 断熱材の選定: 高性能な断熱材を適切な厚さで使用することが重要です。
  3. 断熱サッシ・高断熱ドアの採用: 熱の出入りが最も多い開口部の断熱性能を高めることが不可欠です。トリプルガラス樹脂サッシなどを標準で使用したいです。
  4. 気密性の確保: 断熱性能を最大限に活かすためには、住宅全体の気密性を高める施工が必要です。気密測定を実施し、C値(相当隙間面積)を確認することも重要です。SW会会員メンバーは全棟気密検査を実施。
  5. 換気システムの導入: 高気密住宅では、計画的な換気システム(第一種換気など)の導入が必須です。
  6. 設計段階からの検討: 間取りや窓の配置なども、断熱性能に影響を与えます。設計段階から住宅会社と綿密に打ち合わせることが重要です。

自分と自分のご家族の為に、量産された万人に向けて造られたお家では、満足できない方はお近くの長野SW会 会員工務店に是非 ご相談ください。

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