COLUMNコラム
コスト調整の秘策2023.10.19
こんにちは。ミライエ建築工房の米山です。
一生に一回の家づくり。
であれば、なるだけ後悔がないように、
予算が許す限りはできるだけやりたいことを詰め込みたい!
誰もがそうお考えになると思います。
しかし、
そう上手くいかないのが家づくりの困ったところ。
たいていの場合、
予算と要望の間には大きなギャップが生まれ、
予算にその皺寄せがいくというパターンが圧倒的に多い
というのが現実です。
というわけで今回は、
やりたいことの皺寄せをなるだけ予算にいかせないためには
どのように考え、どのように対処していくべきなのかについて
具体的にお伝えしていきたいと思います。
結論としては、
「何か1つだけで解決するのではなく合わせ技によって解決しましょう」
ということであり、
そのためには今回お伝えする知識が必要なので、
最後までお付き合いいただければと思います。
✔️小さなことをコツコツと!
例えば、家を建てるにあたって
どうしても床暖房をキッチンとダイニングとリビングの
3箇所に設置したいとなった場合、
無垢の床を使用しているとしたら、
そのグレードアップ費用まで含めると
約80万円コストアップするのですが、
そうは言っても家の予算は上げられないとしたら、
このアップ分をなにかを減らすことによって埋めなければいけません。
この場合、1.5坪(=3帖)ほど
1階の面積を削れば相殺できることになるですが、
いざ、それを実行するとなると
そう簡単に削ることができないのが現実です。
必要のない廊下がたくさんあれば
廊下を削ることによって一瞬で解決ですが、
そうじゃない場合、1階の3帖はとっても貴重ですからね。
それによって1階にファミリークローゼットが
作れるか作れないかってことになってくるわけですからね。
なので、面積だけに集中するのではなく、
家に使われている材料が減らせないかにも同時に着目することが大切です。
1つは「窓」の数です。
外に出られる大きな窓なら1本あたり12万円〜15万円、
小さな窓でも1本あたり4万円〜5万円しますからね。
なので、大きな窓を減らしその分小さな窓にできないか、
あるいは、そもそも大きな窓の数を減らせないか、
かつ、同時に小さな窓の数も減らせないかということを
同時に検討してみることも大事かと思います。
窓を減らすことができれば、
カーテンなしでは過ごせない家の場合、
同時にカーテン代までカットすることができるわけですからね。
続いて着目していただきたいことが家の中のドアの本数です。
ドアも1枚あたり4万円〜5万円し、
引き違い戸やクローゼットの折戸に至っては、
1箇所だけでドアが2、3枚必要ですからね。
なので個室ごとにクローゼットが必要なのか、
クローゼットは必要だとしてもドアは必要なのか、
ホントはドアがない方が便利なのに
ドアを設置してしまっていないか、
なども同時に考えていただくといいかと思います。
そして仮に窓で15万円ほど削減、
カーテンで10万円ほど削減、
ドアで15万円ほど削減できそうだとしたら、
その分、カットしなければいけない面積は
先程の半分で済むということになりますからね。
少ない窓でも採光さえキッチリと取れるのであれば、
窓が減り、壁が増えることによって
耐震性も断熱性もアップしますからね。
また、家だけでコストの調整を考えるのではなく、
土地に分散してみてもいいかと思います。
仮に、建てようと思っている家が2階建てだとしたら、
55坪ぐらいの土地を買おうとしているのを
50坪にするといった感じですね。
あるいはもっと削らなければいけないとしたら
45坪ぐらいまで削るといった感じです。
この場合、土地の坪単価が15万円だとしたら
5坪削れただけで75万円安くなります。
となると、家のコストは一切削らなくても
よくなるかもしれません。
あるいは、10坪まで削れたとしたら150万円安くなるので、
床暖房に加えて、巷で人気の衣類ガス乾燥機や
海外製の食洗機を設置できるかもしれません。
このように、口で言うのは簡単ですが、
実際はこんなに上手い具合には
なかなかいかないものなのです。
とはいえ、
こういったコストダウンの方法を頭で理解しているのと
していないのとでは全く違うと思うので、
本当にやりたいことを実現していただくためにも、
こんな方法もあるんだよということを
ぜひ覚えておいてもらえたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。