COLUMNコラム
目に見えるお金と目に見えないお金2022.07.21
こんにちは。ミライエ建築工房の米山です。
さて、今回も前回に引き続き
土地選びのことについて
お伝えしていきたいと思います。
土地を買う時、多くの方が
ネットや雑誌、広告などに記載された
金額を参考にしながら
土地探しをされると思いますが、
土地によって潜んでいる
目に見えない費用が違ってくるため、
この点に注意しなければなりません。
例えば、土地の価格が相場より
割安だった場合でも、
そこに古い家が建っているとすれば、
その家を解体する費用を買主が
負担しなければならないこともあります。
その上、家が建っていたからといって
水道をそのまま使えるとは限らないため、
水道を引き込み直さなければならないことも
あります。
また、隣地との境界がない場合などは、
購入を機に新設した方がいいでしょうし、
あるいは、あっても構造が弱い場合などは、
それを一旦壊して
再度作らざるを得なかったりします。
その結果、想定していなかった
費用がたくさん発生し、
結局、「全然この土地安くない!!」
といったことになりかねません。
そのうえ、
農地に家を建てる場合は、
土地代以外の費用がたくさん掛かるので、
より細心の注意をしていただく必要があります。
✔️農地の場合の注意点
農地に家を建てる場合、
土地を造成する必要があるのですが、
この場合、以下の費用が必要となります。
1.境界擁壁工事
2.土の入れ替え工事
3.土の入れ替えに伴う残土処分
4.水道引込工事
5.水道加入金
6.排水負担金
7.農地転用申請(必要な場合は、農振除外申請)
まず境界の擁壁工事ですが、
この費用は擁壁をどれくらいの長さするのかと、
どれくらいの高さにするのかによって違ってきます。
土地が広くなればなるほど
擁壁が長くなり価格は高くなり、
地面が道路より高くなればなるほど
擁壁に高さが必要となり価格は高くなる、
ということです。
次に、土の入れ替え工事ですが、
この費用も、擁壁同様
土地が広くなればなるほど高くなり、
地面が高くなればなるほど高くなります。
土地の面積が増えれば、スキ取って
処分しなければならない土の量が増え、
それと同時に残土処分量も増えるからです。
そして、この残土処分費用が、
けっこうな価格になったりします。
また、地面が高くなれば、
その分スキ取った土の上に足す
土の量も増えてしまいますよね。
水道の引き込みに関しては、
土地が接する道路に水道本管がある場合は、
引き込み工事と加入金を合わせて50万円程で
できるのですが、
農地の場合、近くに家がなかったりすると、
そもそも前面道路に水道本管がないことがあり、
そうなれば遠くから水道を
引っ張ってこないといけなくなり、
途方もない費用が必要となるかもしれません。
なので、そもそも水道本管が
前面道路に通っているかどうかを
事前に調べておく必要があり、
同時に、排水先があるかも
調べておくことが重要になります。
✔️さらなる目に見えない費用
農地は、
ご両親から譲ってもらえる場合、
あるいは、新たに購入する場合でも、
土地の価格はかなり割安ではあるものの、
宅地にするための費用がけっこう掛かるので、
この点をあらかじめ理解しておくことが大切です。
また、
造成費用に多額の費用が掛かるだけではなく、
庭の工事費用も高くなりやすいということも、
理解しておくことが大切です。
というのも、農地の場合
土地の面積がどうしても
大きくなってしまいやすいため、
工事面積が大きくなると同時に、
境界も長くなってしまうからです。
また、建物に囲まれてないがゆえに
家の中が丸見えになりやすい場合が多く、
そうなれば目隠しなどの工事が必要となり、
さらに工事費用がかさみやすいからです。
このように土地は
目に見える土地代という金額だけではなく、
目に見えない工事費用がたくさんあります。
そして、それらに思っている以上に
費用がかかってしまい、
家の予算を圧迫してしまうこともあれば、
家づくりの予算が膨らんでしまい、
ローンにしわ寄せがきてしまうことも、
少なくはありません。
ですから、土地を選ぶ時には、
目に見えない費用のことまで、
不動産屋さんや建築屋さんに
確認することを忘れないように
していただければと思います。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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