COLUMNコラム
数値ではつくれない心地よさ。日射を読む設計。2025.11.03
こんにちはココチエ一級建築士事務所の矢倉です。
「高断熱・高気密」だけで家は快適にならない
安曇野市や松本市で家づくりを考えるとき、
「高断熱」「高気密」という言葉をよく耳にします。
もちろん、それは快適な住まいの“基礎体力”。
でも、設計士として胸を張って言えるのは——
それだけでは、まだ半分の設計に過ぎないということです。
家は、数字の上だけで快適になるものではありません。
本当に大切なのは、太陽の光と熱をどう生かすか、どう遮るか。
つまり「日射取得」と「遮蔽」の設計です。
安曇野の冬を味方にする「日射取得」
信州の冬は、空が澄み渡り、日射量が豊富。
南から差し込む光を室内にたっぷりと取り入れれば、
暖房を使わなくても室温が穏やかに保たれます。
ココチエ一級建築士事務所では、
敷地条件や窓の高さ、庇の出、隣家の影まで読み解き、
冬の低い太陽がリビングの奥まで届くよう設計しています。
お客様から「冬でも陽だまりで昼寝ができる」と言われたとき、
それは断熱性能の結果ではなく、
光をデザインした設計士の仕事だと感じます。
夏の陽射しを上手に防ぐ「遮蔽設計」
一方、夏の信州の太陽は強烈です。
同じ南の窓でも、入ってくるエネルギーは冬の3倍以上。
それをそのまま受け入れてしまえば、
いくら断熱しても室内はサウナのようになります。
だからこそ、私たちは「熱を入れない工夫」を重視します。
庇の角度、軒の深さ、Low-Eガラスの選定、日射取得や日射遮蔽ガラス
そして庭の植栽がつくる木陰まで——。
建築と自然が一体となって、やわらかく光を調律します。
数値では測れない「暮らしの質」
UA値やC値は大切です。
でも、設計士が本当に目指すべきは「暮らしの温度」です。
冬の朝、足元がひんやりせず、
夏の夜、エアコンを切っても風が気持ちいい。
そんな“心で感じる快適さ”を実現するのが、
ココチエが考える 高性能設計の真の姿 です。
設計士としての誇り
高断熱・高気密は出発点。
日射を読む力こそ、設計士の力量。
太陽をどう迎え、どう遮るか。
それを設計できなければ、設計士としては失格だと思う。
数字の裏にある「暮らし」を設計する——
それが、ココチエ一級建築士事務所の使命です。
🏡
安曇野市・松本市で
「冬あたたかく夏すずしい家」「日射を活かす設計」に興味のある方は、
ぜひココチエ一級建築士事務所へご相談ください。
土地の特性、太陽の角度、暮らし方まで見つめた設計で、
一年を通してここちよい住まいをご提案いたします。


